今年の7月で、薄暮教室は連載10年を迎えました。
当時お世話になっていたサイトにて連載を始めたのが、2014年の7月のことでした。あの頃はまさかオフ本を出すとは(それも3冊も!)思ってもいませんでした。あれから10年、随分と遠い、雲の上のようなところまできたような感覚もあり、いまだ地続きのどこかにいるのだという感覚もあり。なんにせよ、今もこうしてぽつぽつ書き続けていられることを嬉しく思います。
10年前は精神的につらかった時期であり、書くことでどうにか自分を保たせていました。今でも当時の文章を読み返すと、ああ、こいつ今ギリギリなんだなあと思ったりもします。
さらに10年後、今の文章を見たらどう思うのでしょうか。こいつしょーもないなあとか思うのだろうか。今より少しでも満ち足りた創作の日々を過ごしていたらいい。
連載10年記念で、久々に薄暮の短編を書きました。かなり作風が変わってしまっているかもしれませんが、根っこにあるものはきっと今も同じです。同じだといいな…。