読書記録

  • メメントモリ・ジャーニー

    『メメントモリ・ジャーニー』メレ山メレ子 著/亜紀書房ISBN:978-4-7505-1485-7初読:2023年4月「ああ、旅に出たいなあ」 日々の中でふとそう思う瞬間がどれくらいあるだろうか。 本書はそんな思いが常日頃から頭の片隅をよぎ…

  • 常世の花 石牟礼道子

    『常世の花 石牟礼道子』若松英輔 著/亜紀書房ISBN:978-4-7505-1546-5初読:2023年3月 声なき者の声や、形にさえならない痛みにじっと耳を傾ける。言葉にするだけなら簡単にできるかもしれないが、真にそうあることは誰にでも…

  • 1793

    『1793』ニクラス・ナット・オ・ダーグ 著 ヘレンハルメ美穂 訳/小学館ISBN:978-4-09-407162-7初読:2022年9月 1793年秋、ストックホルムの魚倉湖で見つかった死体は、両手足を切断され、目も舌も失われていた。凄惨…

  • ハイドロサルファイト・コンク

    『ハイドロサルファイト・コンク』花村萬月 著/集英社ISBN:978-4-08-771783-9初読:2022年6月 圧倒的な死の可能性を前にして、果たしてそれを正確に書き残しておけるだろうか。いざそのときが訪れたとして、直面している状況、…

  • 僕は美しいひとを食べた

    『僕は美しいひとを食べた』チェンティグローリア公爵 著 /大野露井 訳ISBN:978-4-7791-2784-7初読:2022年4月 「食べちゃいたいくらいかわいい」という表現を、私たちは至って普通に受け入れる。受け入れるし、使いもする。…

  • 悲しみの秘儀

    『悲しみの秘義』 著者:若松英輔ISBN:978-4-904292-65-5 言葉と思考を尽くして悲しみを胸の奥深くまで、深呼吸して体と精神の隅々まで行き渡らせる。目を逸らさず、言葉を濁さず、心の声に嘘を返さずまっすぐに向き合った先に見える…